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KとRABBIT丁番について

お問い合わせで多く寄せられるのが、アングル丁番金具に刻印されている「K」、「KSS」の金具についてです。「KSS」刻印の金具については何度もご紹介しているように大阪に工場があった「木村新」という金具工場の製品です。当時「木村新」の金具は数多くの家具工場が採用していたので、破損金具のお問い合わせもダントツで多いです。

金具屋さんの大将に「K」刻印金具について聞くと、新潟に工場があった「きょうわ(協和?、共和?)」の金具だそうです。でもだいぶ以前に廃業したとのことで、どうして出回っているのか不思議だと言っていました。でも現実に安田屋家具店ではこの「K」刻印の金具を取扱っているのです。工場が廃業したのになぜなんでしょう。金具屋の大将も四代目も不思議に思っています。

仕入れているのは金具屋さんではなく、家具メンテナンス用品を取扱っていると会社なので、推測するに廃業した工場から金具の金型を譲り受けて他の工場で製作しているのではないかと四代目は思うのです。金具屋さんではもう「K」刻印の金具は取扱っていないというか、廃業したため仕入れる工場がないということですから。

さて今日もそんな「K」刻印の金具についてのお問い合わせがありました。

デザインが気に入って数年前に購入したテーブルワゴン。ガラス入りの観音扉が付いていたのですが、それほど頻繁に開閉したわけでもないのに丁番がちぎれるように破損し、1つ壊れ、2つ壊れ、ついには2対合計4個全部の丁番が破損してしまい、それ以来扉のない状態で使い続けておりました。

一念発起、修理をしようと丁番の交換部品を探してDYIを見て歩きましたが、同じものには出会わず、ネットで検索していて安田屋家具店のホームページにたどり着きました。手元にあるのは「K」という刻印があり裏には「1520」とも刻印がありました。

ホームページにあるように確かに耐久性のないものでした。それで同じものを入手してもまたすぐ壊れてしまうと予想されましたので、安田屋家具店で取り扱いのある「RABBIT社製」のものを代わりに購入したいと考え、詳細寸法を見てみました。

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カップサイズを含めほとんどは合致していたのですが、家具本体側にとりつける方(Kという刻印のある側です)のねじ穴の両端の間隔をセンター同士で測ると30 mm。「RABBIT社製」の詳細寸法表では35.5 mmとなっています。ねじ穴の外側から外側で測ると35 mmくらいなのですが、普通はセンターからセンターで測るんですよね?

もし「RABBIT社製」のものを使用すると、今開いているねじ穴と一部かぶってしまい、ねじ穴が大きくなってぐらぐらになってしまうのではないか?、あるいは片方のねじ穴を今開いている穴に合わせると扉の上下位置がずれてしまったりとか、と心配しています。

20-20のものは「K刻印」の製品と「RABBIT社製」の製品ではねじ穴はマッチを通してまっすぐになるくらい一致しているのに、15-20は違うのでしょうか。安田屋家具店で何か情報をお持ちではないでしょうか?

あるいは「RABBIT社製」のものを使って取り付けるコツなどございますでしょうか?

もし可能であれば耐久性の高い丁番を購入したいですし、素人には難しいようであれば再度の破損を覚悟でもう一度「K刻印」の金具を購入するしかないかと、悩んでいます。ご助言をいただければありがたいです。どうぞよろしくお願いします。

安田屋家具店からの返信
当店に「RABBIT」「K刻印」両方の金具がありますので、実物の金具で15-20を比較しました。A様のメール内容の通り、家具本体側に取付ける部 分の両端のネジ穴が「RABBIT」「K刻印」では少しずれていました。

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でもご安心下さい。このように両端のネジ穴位置が違った状態でも「RABBIT」金具は取付きます。その手順としては、まず真ん中のネジ穴を現在家具本体側にあいているネジ穴を利用して固定させます。

次に両端のどちらかのネジをしめ、次に残りの端のネジをしめます。ネジは「K刻印」金具のずれた位置にある古いネジ穴に引っ張られて入っていき、しっかりと固定することができます。ただしねじが斜めになった状態で止まるものと思います。

見た目は悪いですが、取り付けはしっかりとできますので、ねじが斜めの状態で固定しても耐久性には問題ありません。

ネジを真っ直ぐな状態で締め付ける場合は、写真のような直径3mmほどの木製丸棒を現在の両端のネジ穴に叩き入れて、ネジ穴をいったん埋めてしまいます。その次に真ん中のネジを現在のネジ穴を利用して金具を固定させます。

次にキリやアイスピックのような先のとがったもので、金具両端のネジ穴に差込み、ネジの下穴を少し開けます。下穴があるとねじが締め付けやすくなります。このようにすれば、古いネジ穴は埋まっていますので、新しいネジ穴が作られ、ネジは真っ直ぐに締め付けができます。

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当店ではご入用であれば、このネジ穴を埋めるための丸棒をカットして必要個数無料でお付けさせていただきます。金具のご入用の際はぜひ安田屋家具店にご注文下さい。お役に立つ情報であれば幸いです。

追加情報
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12月 8, 2015 · Posted in 家具金物(扉用アングル丁番etc)  
    

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One Response to “KとRABBIT丁番について”

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